殺人鬼と宇宙人とうさぎ。

Category Archives: (・∀・)イイ!

ダークネス(2002/スペイン、アメリカ)


レジーナの一家は神経症を患う父マークの療養のため、アメリカからスペインの郊外へと引っ越してきた。この町はかつてマークが生まれ育った場所で、祖父アルベルトもこの地で医師として働いている。一家は、緑に囲まれた静かな家で楽しい生活を迎えようとしていた。だがやがて、家の中で原因不明の停電をはじめ怪異な現象が度々発生するようになり、幼い弟ポールは怯え、マークも情緒不安定になっていく。原因がこの家にあると感じたレジーナは調べを進めていくうち、40年前の皆既日蝕の日に7人の子供が失踪したという事件に行き着くのだったが…。

原題:DARKNESS

いわくつきの家に越してきた家族が、そこに住み着く幽霊に嫌がらせされて追いつめられていくという定番のホラー。
話の半分くらいは怖いよりもどかしい・イライラする展開です。
というのも、家の異変に気を揉んでいるのがお姉ちゃんのレジーナ一人だけで、弟は幼さゆえに何も出来ないし、父親は刻一刻と理性を失っていくばかりだし、母親は現実逃避のあまり娘の言葉に全く耳を貸そうとしないため(夫や息子の明らかな変貌にも気がつかないフリ)。
逆に言えばレジーナの聡明さと優しいお姉ちゃんっぷりはこの映画の救い。おっぱい揺れてるし。
レジーナの彼氏もがんばってくれます。

大音量のSEに頼らず、『静』の怖さを表現しようとしているところにすごく好感が持てます。
写真に写っている人物がいつの間にか一人消えているとか(この写真自体がまた気味悪くて…)、暗がりの中をそっと這い回る者の存在を示すさりげない演出がいい感じだと思う…!
ちょいちょい現れる子供の幽霊が、助けを求めてるわけじゃなく『むしろ主人公たちを殺したい(自分たちだけ死んだんじゃ不公平だから)』という意思に基づいて行動しているのもセオリーを裏切っててよかった。

ただ“闇”がテーマのわりに、出てくるクリーチャーの方にインパクトを取られてしまっているのは残念かも。
家族の関係が最初からかなりぎくしゃくしていたので(特に母と娘)、この関係を乗り越えてハッピーエンドに着地するのかなーと予想していたのに重苦しいムードのまま終わってしまったのにはヘコみましたが、生きてる存在も死んでる存在も両方怖がれるお得な?ホラーだと思います。

生きてる人間の方が怖いVSいやゴーストの方がこえーよ!の争いに「どっちも怖いです」ということで終止符を打った作品だと思う。

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ゴースト・スナイパー(2013/ジェフリー・ディーヴァー著)


アメリカ政府を批判していた活動家モレノがバハマで殺害された。2000メートルの距離からの狙撃。まさに神業、“百万ドルの一弾”による暗殺と言えた。直後、科学捜査の天才リンカーン・ライムのもとを地方検事補ローレルが訪れた。モレノ暗殺はアメリカの諜報機関の仕業だという。しかも「テロリスト」とされて消されたモレノは無実だったのだ。ローレルは、この事件を法廷で裁くべく、ライムとアメリア・サックスを特別捜査チームに引き入れる。スナイパーを割り出し、諜報機関の罪を暴け―ライムと仲間たちは動き出す。だが現場は遠く、証拠が収集できない。ライムはバハマへの遠征を決意する。一方、謀略の隠蔽のため暗殺者が次々に証人を抹殺してゆき、ニューヨークで動くアメリアに、そしてバハマのライムにも魔の手が…


キャラクターの印象が二転三転するこまごまとした変化を楽しむのが主で、事件に関する見方が180度変わってビックリ!とか、あの人が犯人だったなんて!などのガツンとくる部分が少なかった。
料理好きで冷徹な犯人も、せっかく魅力的だったのに最後の最後でフツーになってしまったと言うか、今一歩突き放しが足りないと思う。

そして、それは他のキャラに対しても言えるかもしれない。
シリーズ最初の頃は、それこそメインキャラクターですら安全圏ではありえないという緊張感があったし、実際信じられない人が信じられない形で退場してしまうこともあったけど、最近のメインキャラは作者の寵愛を一身に受けていることがうかがえて、どんな危機的状況のさなかにあっても「でも死なないんでしょう?」とちょっと冷めた目で見てしまう…。
やっぱり愛着が湧いてしまうものなんでしょうね。

前作のバーニングワイヤーが凄まじかっただけに、少しパワーに欠けるかなと感じましたが、それは私が政治絡みのネタがあまり得意じゃないからかも。外国の政治ってなんだかしっくりこなくて。
それにライムって政府と戦うキャラではないと思うんですよね。

検事補のローレルも今一つ掴み所がなく感情移入できず、そんな彼女がライム一行の出番を食ってしまっていることにただやきもきさせられただけ。
すべてを仕組んだ真犯人に関しても、意外であること、全く見抜けなかったことは認めるけど、かといってどうでもいい部分をつついてきたなあと感じるのは否めない。あの人が犯人であろうとなかろうとたいした感慨も湧かないというか。

レギュラーキャラは相変わらず魅力的です!
ライムにくどくど叱られながらも末っ子ポジションとしての手腕と魅力をいかんなく発揮しているプラスキーは、どんどんメインキャラとしておいしい役回りを掴みつつありますね。
トムはまたしても漢を見せたし、そんなトムに対してライムが『生まれたときからずっと知っているような気がする友人』とまで思ってた事実には涙が出そうだった。

それに、もちろんサックスも。
並外れた知識人たちの中で、これまでのサックスの役割は歩くこと、探すこと、撃つことが主でした。
チェスで言うならポーンの位置であったように思いますが、今回はスナイパーライフルが取り上げられているだけあって銃の得意なサックスも知識を授ける側に立ち位置を変えています。
これが特に嬉しかったなー。

サックスといえば……ライムの体が徐々にではあるが機能を取り戻し始めている反面、サックスの関節炎が悪化の一途をたどっているのは少なからず嫌な予感がすると共に、この二人はどこまでも一心同体なんだなと感じさせられました(さんざん不穏な空気を漂わせておいてからのあのラストは華麗だった!)。

サックスのカマロに続いて、今回はライムの車椅子が犠牲になっちゃったしね。
ここにも二人の絆というか縁みたいなものを感じられて、気の毒ではあるけど思わずニヤリ。

どんでん返しだけに着眼すると物足りないけど、騙しのテクニックはさすがの一級品でした。

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サベージ・キラー(2013/アメリカ)


結婚式を控えた美しい聾唖の女性ゾーイは一人旅の道中、少年を家畜のように殺そうとする地元のギャングに遭遇する。ゾーイは少年を助けようとするが失敗し、ギャングに拉致されてしまう。待っていたのは凄惨な暴力の嵐。野獣と化した男たちに心ゆくまでレイプされ、肉体も精神も踏みにじられてゆく。そして、ゾーイは瀕死の状態で生き埋めにされてしまうのだった。一夜明け、奇跡的に息を吹き返したゾーイは目を覚ます。燃え上がる復讐心。ゾーイの復讐がはじまった。1人、また1人…あのクズどもを最後の1人まで全員地獄に落としてやる―

原題:SAVAGED(獰猛な、残忍な)

『ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト -鮮血の美学-』や『アイ・スピット・オン・ア・グレイヴ』と同じカテゴリーに入るであろうリベンジムービーです。
暴力シーンと陵辱シーンは前述の2作よりも控えめ。直接的な描写が少ない分、胸糞度は低めだと思う。
だけどそれが後々のリベンジのカタルシスを削いでいるかと言うとそうでもなくて、悪役のいかにもクズクズしくサイコな振る舞いとかはそれだけで腹が立つし、そんな奴らがベコベコにされていくのは普通に気持ちがいいです。

あとは前述の2作が胸糞感を煽るスタンスなのに対して、こちらは彼女の身を案じる恋人の姿を要所要所に差し込むことで悲壮感を煽ってくるという違いもあります。
埃っぽさ漂う映像がまたピッタリ。明暗のくっきりした色遣いが渋いです。

でもって肝心のリベンジですが、こちらはどろどろぐちゃぐちゃでおまけにカッコイイ!
あっさりとは死なせてやらないところと、主人公の戦い方が(訳あって)先住民的なのも見栄えが良いです。
ただ、要所要所で挟まれる超自然的な要素がこう…ギャグっぽく感じられるというマイナス点はありますが。
悪役があの手この手で反撃に転じ、あっさりとリベンジされてくれないところも人によってはまだるっこしく感じるかもしれません。

リベンジムービーとして一番に求められる爽快感は、いかんせん入り組んだストーリーになっているだけにちょっと物足りない…かも?
っていうか最後ちょっと泣いちゃったよね、正直。すごいしんみりしたよね。

スッキリサッパリしたい人は『ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト -鮮血の美学-』と『アイ・スピット・オン・ア・グレイヴ』がおすすめです。

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エヌ氏の遊園地(1985/星新一・著)


31編のショートショートが収録されています。

人質』は強盗犯が子供を盾にして警察を振りきろうとする話で、犯人の芸人歴と露出がどれ程のものかにもよるけど調べればすぐに足がつきそう。

工場の経営に行き詰まったエヌ氏のもとに、不正に火災保険金を手に入れる方法を持ち込んできたセールスマン。エヌ氏はさっそく契約を交わすも案の定……な『波状攻撃』。行くところまで行ったらなにが出てくるのか気になる。

少年による損傷事件の裁判を傍聴したエヌ氏がその判決に陰謀めいたものを感じとる『危険な年代』はタイトルを利用したどんでん返しが鮮やか。

金の儲かる薬を開発したエヌ博士の研究所に強盗が押し入った。強盗は博士が苦心して作り上げた薬を飲み干してしまい……。強盗が純真すぎて笑う『秘薬と用法

商売がたきを絶対に足がつかない方法で始末してくれるという女とエヌ氏を巡る『殺し屋ですのよ』。このオチには驚くやら感心するやらでいちばん初めに読んだときから忘れられない話です。

偶然にも発明した人工の幽霊を使って、金儲けをたくらむ男とその甥っ子を書いた『うらめしや』。二人はさっそく研究室を改装して本格的なお化け屋敷を作り上げた。外には噂を聞きつけた人々の長蛇の列、準備は万端と思われたが……幽霊がかわいいオチ。

夢の中の部屋に自分が欲しいものが次々現れるという『欲望の城』はバッドエンドが回避不可能なだけに怖すぎる。
私なら手芸用品で窒息死が一番ありそう。
欲しいと思ったものならなんでも(生き物でも)出てくるというならもっとすごい惨劇がきっと……。猫にうもれて圧死とか小鳥まんじゅうで熱死とか。

エヌ氏が古本屋で買ってきた一冊の本。いかにも怪しげなその本には魔法を起こすための手ほどきが綴られており、エヌ氏はさっそく必要な道具を集めに出かける。そんな『よごれている本』。
捧げ物の質を求めるのはごもっともだけど、ラテン語が完璧に読み書きできる知性をもち、そのうえ好奇心と行動力を備えた上物だけを狙うのはあまりにも非効率なような……
特にラテン語なんて年月が経てば経つほど習得者が減っていくばかりなんだから。次に呼び出されるのは何年、何十年後?

二人の泥棒が逃げ込んだとある列車での話、『逃走の道』。
深夜のレールを超特急で駆け抜ける車内のその異様な光景を想像すると寒気が走る。そして列車はもっと恐ろしい終焉に向けて走り続ける…

クリスマス・イブの出来事』。クリスマスに町に降り立ったサンタクロースを題材とした話には他に『ある夜の物語』がありますが、こちらは世知辛い話。

江戸の幽霊から電話がかかってくる『依頼』。
ぐれた科学者もどんどんこの世を去っているいま、もはや霊の世界は人間の世界より進歩しているという設定に深く納得させられた。
それにしても、いくら偽金とは言っても江戸時代に作られたものならそれはそれで価値がありそうな気も。

飛行機の墜落事故に巻き込まれる夢を幾度となく見てきたエヌ氏。夢のお告げと同じ13日の金曜日、彼は上司から出張の同行を頼まれた。それには飛行機に乗らなければならず……。
夢と対策』。ここまでくると、地下にこもったとしても安全だとは思えない……ファイナルデスティネーション的に考えて。

夕ぐれの車』は二人の男が資産家の子供の誘拐を企てる犯罪もの……と思いきや全く予期しない方向へと話が転がっていく面白い内容。スカッとするわけでも感動するわけでもないけど、不思議な余韻が残る。

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かぼちゃの馬車(1983/星新一・著)


28編のショートショートが収録されています。

なるほど』はとある家に押し入り、家財を壊してまわったあげく火まで放った犯人が、裁判所で「自分は宇宙人である」と証言したために世間が混乱する話。このオチにはまさになるほどと唸った。

とある老人が死に、通夜のあと生き返る『厳粛な儀式』。友人、淡々としすぎ。ブラックユーモアが好きです。

外見
のちのレポゼッション・メンである。

いい話かと思わせておいてゾワッとさせてくれる『』。植物は人間に利用されているのではなく、人間を利用して繁栄しているのだという説があるけどまったくその通り。

自分の家に強盗に入る計画を立てた泥棒と、それを知らない四人の仲間の行く末を書いた『七人の犯罪者』。
はた迷惑な負のスパイラル。この制度は辺りが犯罪者だらけになりそう。

完璧な個人識別装置をめぐる話、『確認』。
『番号をどうぞ』とちょっと似てるかな。オチは違うけど。

会員同士の繋がりを瞬時に探しだして話題のきっかけを提供してくれるという『ナンバー・クラブ』。確かに便利だけど、そんな中毒になるほどのもの!?
「この間ギリシャに行ったよ」
「ふうん。ぼくは行ったことないな」
から話題を展開できないのは明らかな本人の怠惰を感じる。同じ話題を持つもの同士でしか喋りたくなくて、努力を放り出してるみたいで寂しいですね。
利便性を追求した機械が人と人との間に割り込んだ結果、人間本来の思考力が衰えるという点で『確認』と通じる部分がある。

うってかわって脱力系オチの『若返り』は分かってても笑っちゃう。

二ヶ所を一度にどんでん返す、華麗な匠の技が光る『処刑場』はすかっとする読後感。

質問と指示』は多額の借金を抱えた不運な男のもとへ妖精がやって来る話。ところがこの妖精、自分が何をつかさどる存在なのか自分でもわからないと言います。
これじゃ何を頼めばいいのかと男はこの妖精を大いにもて余してしまうわけだけど、きっと私も同じ末路を辿るだろうな…。
私も男と同じように、質問ばかりを繰り返してしまいそう。ここでびしっと行動できる人だったら最初から妖精なんかいなくてもうまく生きていけるんだろう。

最後の台詞にびっくりした『悪魔の椅子』。星さんがここまでストレートな物言いをするのは珍しい……!?

治療後の経過
のちのSTAP細胞である。

憐れさを誘うほど醜い女がとある美的変化サービスを受ける『かぼちゃの馬車
変身前の彼女をシンデレラでもガラスの靴でもネズミでさえなく、かぼちゃに例えるところが容赦ない。

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シャドウズ・ゲート(2011/カナダ)


未来を約束した最愛の女性・ケイトを火災事故で失ったジョシュ。時が経ち、別の女性と結婚するも、彼女のことを片時も忘れられない彼はひどい不眠症に陥っていた。貞操なき妻から疎まれ、精神的に追い詰められた彼を救ったのは、知人の紹介で知り合った医者から渡された、未だ開発途中の睡眠薬だった。目覚めた彼の目前に現れたのは、死んだはずのケイト。夢の世界と知りつつ、ケイトとの甘い幸せな時間を過ごすジョシュ。ただし、薬が切れると元の悲惨な現実へ―。次第に彼は、ケイトに逢いたい一心で薬を多用するようになる。幸福な時間が流れる夢の世界と不幸極まりない現実の世界。医者に薬を断られた彼は、研究所に侵入し薬を強奪。夢の世界に生きることを決心するのだが、そこで彼は思いがけない事実を知ることとなる。果たして、ジョシュが選択した生き方とはー。

原題:NEVERLOST

最初に言っておくとめっちゃ鬱。
これは死にたくなる。

まず主人公の演技が素晴らしい。
ケイトをどれほど一心に深く愛していたかが伝わりすぎて、まるで観ているこちらまで愛する人を失ったかのような痛みに苛まれるほどの熱演です。

そして設定が容赦ない。
ジョシュがこの世の何よりも愛した婚約者のケイト。彼女の死因は火災ですが、その犯人はなんと彼女の実父。
動機は娘を奪われたことによる嫉妬で、娘を殺せば永遠にケイトを自分だけのものにすることが出来、同時にジョシュを苦しめることも出来る…と考えた末の凶行だったようです。
一方、夢の世界ではケイトは生きています。
でも、ジョシュの両親がやはりケイトの父親によって殺害されています

夢の世界が実際にはただの夢ではなく、パラルドワールド的存在である以上、この現実は「ただの悪夢」では片付けられないほど重い意味を持ちます。
どちらの世界で生きるにしてもジョシュは何らかの決断を下さねばならないし、背負う覚悟は尋常じゃない。

いずれにしてもジョシュに楽観的な未来などあるわけもなく、それはわかってはいたけどそれにしたって究極すぎる鬱エンドには参った。
善人は一人残らず不幸になり、悪人だけが安泰を得るという…なんか……もう……

とはいえジョシュが悲劇を乗り越えて現実世界で新たに生き直す終わり方にしてしまったらどこにでもある石ころ映画になってしまっていたと思うし、作品としてはこれで良かったのかもしれない。

せめてエンドロール後のワンシーンが彼らにとっての“3つめの現実”であってほしいと切に願う。

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運命のボタン(リチャード・マシスン著)


・運命のボタン

ある日ノーマとアーサー夫妻のもとに届いた質素な箱。送り主の紳士は、その箱のボタンを押すと世界のどこかの見知らぬ誰かが死に、報酬としてボタンを押した人には5万ドルが支払われるのだと説明した。その日からノーマは箱の事しか考えられなくなり……

同名の映画の原作ですが、大まかな設定以外は別物。
突き放したような淡々とした筆致は人物の心を読ませない。ノーマとアーサーのパーソナリティを掴ませない。そしてそのことこそが、オチに力を与えているのです。

・針

憎きテレーゼを亡きものにするために、ミリセントはブードゥーの呪いを実践することにした。彼女はテレーゼの切った爪と毛髪を集めて人形に仕込んだ。そしてとうとう、人形の心臓に針を刺した――

大好物のどんでん返し系の話。
ミリセントは自分とテレーゼの本当の関係に気づいてたのかな……?
呪いは精神にではなく肉体に直接及ぶのだと言う話。

・チャンネル・ゼロ

1954年1月、一人の少年の調書が取られた。レコーダーに向かって少年は昨晩の出来事を語り始める。不安に震え、言葉をつまらせながら……

レオが踏みつけた『油みたいにぬるぬるした、温かいグリスみたいなもの』が血だとしたら、両親は少なくとも一時間前には死んでいたという事実と相反する。
でもレオはそれを血だとは明言してないから、もしかしたら何か別の液体なのかもしれない…!?
なんて、隅々まで想像を掻き立てられるホラー小説でした。

読者が調書の録音されたテープを再生して聞いているという設定上、地の文なしで進む話なのですが、それでも自然と恐ろしい情景が頭に浮かんでくるから不思議。
これが発表された1951年はテレビがまだそれほど一般に普及していなかったことを念頭に読むと、よりうすら寒い感覚を味わえるかと思います。

戸口に立つ少女

ある日、彼女が夕食をつくっていると、ドアにかすかなノックの音がした。表には白い絹のドレス姿の少女が一人。少女はにっこりと微笑むと、尋ねた。「おばちゃまの家の子と遊んでいいですか?」それが“死”のはじまりだった――

ゆっくりと、でも確実に忍び寄る“嫌な予感”がいい。
それがとうとう形を成した瞬間はカタルシスを覚えるほど。
ところで、この話の邦題は『戸口に立つ少女』ですが原題は『戸口を叩く少女(Little Girl Knocking on My Door)』です。
かたやなにかが起こりそうな予感をさせ、かたやすでに起こっている…日本人とアメリカ人の恐怖を感じるポイントの微妙なずれを実感しませんか?

子犬

シングルマザーのサラがこの世の何より溺愛しているもの、それは息子のデイヴィー。デイヴィーは泣き虫で、甘えん坊で、繊細ないとおしい男の子だった。そんなある晩のこと、サラのアパートに白い子犬が迷い込んできて……

この本で一番胸糞悪い話。
後味の悪いオチだからってのももちろんあるけど、単純にデイヴィーがぐずぐず言ってばかりのやかましいガキで、サラが所有欲でどろどろの粘着女だからというのが大きい。
そんなほのめかしはどこにもないのに、近親相姦の気持ち悪さを感じる。

サラが子犬を飼うのをかたくなに拒み続けたのには、経済力以外の理由があると思う。たとえばデイヴィーを他の誰かに取られるのが気に食わないから、とか。
あるいはサラにとってはデイヴィーこそが自分のかわいい愛玩動物だから、他のペットなんて目障りなだけだったのかもしれない(そりゃ一度人間を支配することを覚えちゃったら、もう他の動物なんて興味持てないよね)。
親子が最終的にどうなったのか不明なまま終わるだけに、子犬の正体についてさまざまな解釈ができるのが面白い。

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ゾンビ・クエスト(2008/オランダ)


高層ビルに勤務するアジズは、思いを寄せるテスとデートの約束を取り付けることに成功する。しかし、会社をクビになってしまい、しかも頼りない兄モーのせいでなんと留置所送りに。ところが謎の巨大物質がビルに激突、体中が緑色のゾンビが現れ、町中がゾンビ化した人々で溢れかえる。アジズはテスがビルの上層階にいることを知り、救出に向かおうとするのだが…。

原題:ZOMBIBI(米題:KILL ZOMBIE!)

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まさにこういうバカゾンビ映画を求めてた!

まずツボなのが、キーボードとかホッチキスとか扇風機とか、そのへんにあるものを最大限利用して戦っちゃうとこ。
こういうの大好きなんです! 大喜利的というかなんというか。
本人らは大真面目&必死なんだけど、いかんせん見た目が地味だしシュールだしで…もうそんだけで面白い。

しかも登場キャラは軒並み個性の塊みたいなタイプ。
そんな『居るだけでお腹いっぱい』な彼らが大真面目にバカやってるんですから笑わずにはいられません。
誰かが誰かの影に埋もれることもなく、全員の個性が調和しているあたりが巧みだなと感じます。

どこまでも空気がゆる~いのもツボ。キッチュでポップでノーテンキ。
言い切るけど、これはホラーじゃなくてコメディ映画です。
それだけじゃなくて、いつも兄に振り回されてばかりだったアジズの自立物語というか、そんな側面もあるのかもしれません……が、ドラマパートはそんなに深刻じゃないです。ほんのおまけ程度。

仲間との別れもまあ軽い軽い。一瞬たりともしんみりさせる気がないこの一貫した作風…好きよ///

最後に誰もが気にも留めていなかったであろう吸血鬼フラグを回収しにきた律儀さも好きよ!
典型的な『俺たちの闘いはまだまだこれからだ!』エンドも、の映画においてはプラスに働いているから不思議。


しかし相変わらずアルバトロスはジャケットのセンスがアレです。

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うちのうさ―うさぎあるあるフォトエッセイ(うさぎの時間編集部 )


うさぎとの生活は、決して「かわいい」ばかりじゃありません。飼い主はうさぎのツンデレな態度に日々振り回されるのです。むしろ振り回されるのが心地いい、すばらしいうさぎあるあるの世界。


・うさぎが大人しいと言い出した人に反省をうながしたい
・携帯で「う」と入力すると真っ先に「うさぎ」と予測変換される
・鞄の中に何故か牧草が入っていたことがある
・次の日にはうさぎのウンコが入っていた
・野菜が目に入ると、うさぎが食べられるものかどうか瞬時に判断する

・かわいい顔して、常に上から目線
・自分がかわいいということを知っている
・初めて見たものにはとりあえず匂い付け
・携帯電話のコードは噛むためにある

…ある。(断言)

うさぎの耳がかわいいだの鼻がかわいいだの、そんな陳腐な視線を一切排除した、うさぎマニアによるうさぎマニアのための本です。
特にうさぎのウンコまで愛おしいという感覚は、まさにうさぎ飼いにしかわからないものではないでしょうか?
うさぎをよく知らない人からすると「えー!?うさぎってそうなんだ!?」と驚くであろう行動や特性もばっちり押さえられていて、マニア以外も楽しめる作り。

うさぎを飼っている人はもちろん、飼っていない人、飼いたい人、好きな相手がうさぎを飼っているという人にもオススメです。
特にこれから飼いたいと思っている人は飼育本一式と一緒にこちらも揃えておくといいかも。
ただ、こちらは飼育本とは違って定期的に読み返すものでもないので、それを考えると価格がちょっと高いような…

『うさぎあるある集』であると同時に『うさ飼いあるある集』でもあるこの本は、仲良くなりたい相手に自己紹介代わりにそっと差し出す本としても役立つかもしれません。

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JIGSAW 第10ゲーム(2009/アメリカ)


7人の大学生仲間。卒業を間近に控えた彼らは、記念旅行で山奥の別荘にやって来た。午前3時。楽しいバカンスは、突如恐怖の夜へと変貌する。惨殺死体で発見されたニコール、そして届いたビデオ・メッセージ。“生き残りたければ、朝6時までに自分以外の全員を殺せ。もし2人以上残っていたら、皆殺しにする”。孤立した山荘。逃げようとした者は、犯人の罠で無惨に命を落とす。最初は協力していた彼らに、やがて芽生える猜疑心。あいつは俺を殺そうとしている?疑惑が殺意を呼び、やがて始まる醜悪な殺し合い。謎の殺人鬼が狙う、真の目的とは?そして地獄の夜が明け、恐怖の朝がきた……。

原題:KILL THEORY(殺しのセオリー)

今まさに精神病院を退院しようとしている元登山家。
ロッククライミング中に自分の命のために友人3人を殺した過去がある彼は、「他人だって同じような状況に置かれれば他人を蹴落とすことを選ぶはず」という持論を証明したいがために殺しのゲームを仕掛けることに。

選ばれたのは7人の大学生で、顔ぶれといい性格といい、いかにもすぐ死にそうなオーラがバシバシですがこれが意外にもしっかりキャラクター付けされていたように思います。
ただの仲良しじゃなくて、それぞれ抱え込んでいる確執があることを前半できっちり見せてくれていたので、その後いきなり仲間割れしてしまう展開にも無理を感じませんでした。

それと、みんな演技がうまい。
特に『1余り』ポジションのフレディの追いつめられ感がすごかった。最後まで気の毒なキャラだったなあ…
他のキャラではブレント(別荘の持ち主)の義理の姉も好きでした。

元登山家が精神科医を心底憎んでいるふうだったことも、ブレントが謎の金持ちである理由も最後の最後でちゃんと意味を持ってストーリーに絡んでいることが判明して、うまく作ってあるな~と感心。
SAWのようなどんでん返しこそ無いものの、これはこれで着地が決まっています。

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