7月 19 2013

いろいろ2

決して壊れない言葉が欲しい
硝子張りの迷宮
白銀の時計
夜明けを待つ街
無秩序な夜のなかで
東の海に落ちる月
なみだの結晶
四角い部屋と魚
最後の夜が眠る場所
あの瞬間に限って言えば、僕のことばは嘘ではなかった

観覧車から見上げた空はあまりにも近かった
遠ざかりゆく冬があまりにも寂しかったので
一等星はまだ見えない
地球がとまればいいのに
無限の糸を手繰り寄せ
足りない欠片を探すには今宵はあまりに眩しすぎる
共鳴メカニズム
秋の霜
衰えゆく夏の日々に
溜め息の影が君を捕らえるとしても

三角形の宇宙船
底意地の悪い指先
感情の芽を迷わず摘み取る
羊の額
鳥の睫毛
犬の背中
猫の前足
皮肉っぽい天使
喜劇の積み重ね

8週目の夜をつかまえに
舌足らずで一言多い
明日をリセット
夕焼けに消ゆ
あと一分足りない
摘み取る罰
昼下がりの幽霊
皮肉合戦
玄関を開けたらそこは宇宙だった
罪の果実は青かった

アルファベット・クッキーで綴った
青白い満月が浮かんでいた
緩慢な告白
蠱惑する声
予想はするけど煩悶はしない
考えることを諦めた訳じゃない
盤上の取り決め
0と1でしか伝わらない
生き急ぐ蝉の叫びがあまりに切なかったから
不可解なメールがすべての始まりだった


7月 19 2013

天体、空、風景、天気

観覧車から見上げた空はあまりにも近かった
悲しみがたちまち東の空を覆い尽くした
一等星はまだ見えない
夕焼けの蜜色
ガラスコップに浮かぶ月
春の宵と降り注ぐ流れ星
夕映えは眠らない
八つ目の夜をつかまえに
夕焼けに消ゆ
限りなく透明な雨が降る

あなたの入れてくれる完璧な紅茶や、風を孕んではためくシーツ
空はとうに色褪せた
ガラス張りの月
空の色など知りたくもない
孔雀の羽は夕日に燃える
コンクリートの地面で雨が弾けて、
青白い満月が浮かんでいた
三日月の端っこにしがみついて
3月33日、雨。
青空で溺死

世界の終焉はオーロラとともに
誰も知らない宇宙
まどろむ夕暮れは遠い昔
春は朽ちる
引き裂かれた夜空の隙間
夜明けの黄昏
太陽を喰らう月
凍てつく夜を超えて
無秩序な夜のなかで
最後の夜が眠る場所

少女の為に降る星
三日月と金色の瞳
朝が見ていたわたし
まわる、まわる、朝と夜
夜を塗り替える腕
星屑の王冠
三日月の揺り籠
月明かりと雪明かり
星屑のランタン
流星を拾い集めて

月明かりとデート
雨粒を閉じ込めたカレイドスコープ
星降る窓辺のおとぎ話
水たまりの中に青空を探す
砕けない月、枯れない星
真夜中に咲く夢
夜の太陽、昼の月
白い夜が眠る揺り籠
あなたが手を引く夜


7月 19 2013

よとぎばなし1

狩人の嘘
終わりしか見えずに
がんじがらめの自由
ありもしない来世で逢いましょう
春は朽ちる
交わせない約束
爪先だけ踏み入れた悪夢
歪んだ庭園の向こう側
引き裂かれた夜空の隙間
今も色褪せた夢の中で生きる

同じ季節を見ていると信じていた
聖者の懺悔
僕を憎んでほしいと願うけれど
私ならもっと上手に裏切ってあげられるのに
きみは愛を歌わない
夜を焦がす体温に、今宵も私はひとりで踊る
虚ろな夢に沈むわたしを、もう一度掬い上げて
アンティークチェアに腰掛けて、撥条の軋む夜に死せる夜
透明な羽を畳む蝶が、白い指で引き裂かれた夜の奥で踊り続ける

夢の籠に横たわる荊姫は、もう明日を知る事もないのでしょう
日ごとに生まれ、夜ごとに朽ちゆく白と黒
セピア色の夢の中で、わたしの目蓋は開かず、今も尚色褪せたあの時のまま
閉ざされた目蓋の裏で、わたしたちは同じ祈りを孕む
柔らかな窓辺、君がいない、君がいない、君がいない。
白い陶磁器の底に落ちるのは涙か、甘い毒か
悲しみがたちまち東の空を覆い尽くした
取り決められた死
私は愛する者を二度殺す
春でもなく夏でもないその日、私は死んだ

かくも短い永遠
臆病者の末路
鉛色の空が肺を押し潰した
利己的な運命
破壊者の憂鬱
砕け散る虹
共鳴する蕾
ひとりぼっちの怪物
空はとうに色褪せた

どうか私を食べ尽くして
それは傷口に舌を抉じ入れるような
焼け爛れた言葉
昨日を諦める僕を許して
二度とは口にできない言葉
心臓を縫う糸
暖かな骨
放し飼いの快楽
閉ざされた地下室
地下室の繭